地域に根ざした情報を届けるブログメディアを、不動産会社と連携して展開しているローカルパワーエンジン。その編集業務を担って5年目になるのが、佐々木俊之さんです。今回は佐々木さんに、現在の仕事や、これまでに大変だったこと、やりがい、そして今後の展望について語っていただきました。
インタビュイー:ローカルパワーエンジン株式会社 佐々木さん(編集職、30代男性)
取材・執筆協力:ゆりさん(ゆり・ライター)
ライターの採用から記事の公開、育成までにかかわる仕事
ーー現在の編集の仕事について教えてください。

弊社では、各地域のスポット情報を発信するブログメディアを多数運営しています。僕の主な仕事は、ライターさんから納品された原稿を編集して、構成をチェックし、最終確認を経て記事を公開することです。加えて、ライターさんの採用や育成にも関わっています。その地域に住んでいる方や、よく通っている方に記事を書いてもらうことで、よりリアルな情報が伝えられます。
一時期は200人のライターとやりとり。編集のシステム化が進む機会に
ーー楽しそうな仕事ですね。ただ、仕事は楽しいだけではなく、大変なこともあると思います。この一年で大変だった出来事を教えてください。



一番大変だったのは、編集担当が僕一人だった時期です。200人近いライターさんとの連絡や記事チェック、掲載作業までを全部自分一人でこなす必要があったので、とても大変でした。
ーー200人も、それは大変です。どうやって仕事を回していたのですか?



仕事は後回しにせず、一つひとつ丁寧に処理していくこと。これが大量の業務をうまく回すコツだと実感しました。今では編集チームも増えて、社内システムも整ってきているので、かなり楽になりました。
取材先からのお礼が、やりがいにつながる
ーー仕事のやりがいについて教えてください。



ライターさんから、取材先から記事掲載のお礼を言われましたという話を聞くことがあり、それが本当に嬉しいです。自分は現地に行って取材をするわけではないですが、ライターさんを通して地域の方が掲載を喜んでくれたときや、記事を見てお客さんが来たよと聞いたときには、自分も役に立ったと実感できます。



印象に残っているのは、ライターさんがよく通っていたカフェを取材したときのことです。それまでお店の方とは顔見知り程度だったそうですが、取材をきっかけに仲良くなったと聞きました。この仕事がなければ、そういうつながりは生まれなかったと思うと、やっていて本当によかったと思います。
ーーそれは嬉しいですね。ライターさんの育成についてのやりがいもぜひ教えてください。



文章を書いたり、何かを紹介したりするということ自体が初めての人もいて、ライターさん向けのマニュアルはありますが、業務を教える必要があります。最初は、Googleドキュメントってどれですかといった質問から始まることもあり、まるでパソコン教室みたいになることも。ショートカットキーなども含めて一つずつ覚えていくような感じで、右も左もわからない状態からスタートして、半年から1年後には修正がほとんど必要ないほどのライターに成長してくれることもあります。それは本当に嬉しいですね。



最近では、そうやって成長した方が編集者にステップアップするケースも増えてきています。地元に詳しい方が編集に関わってくれることで、記事の正確さや深みがぐっと増すんです。
編集の仕事はせっかちな人にこそ向いている
ーーこれからどんな仕事をしていきたいですか?



今後は、各エリアに編集担当がいる体制を整えていきたいと思っています。弊社のメディアは、東京や神奈川、仙台、大阪などの各エリアに広がっています。僕自身は基本的に東京のオフィスにいるので、各地域に詳しい方が編集にも関わってくれる体制があると、記事の正確さや情報の精度が上がり、その地域の魅力がより伝わると考えています。



ライターをずっと続けている方もいますが、引っ越しや家庭環境の変化などで続けられなくなることもあります。そういう方に編集やインタビューといった新しい仕事を紹介して、ライターからステップアップできる環境を作っていきたいと思っています。
ーーローカルパワーエンジンの編集の仕事はどんな人に向いていると思いますか?



コミュニケーションが取れて、前倒しで動ける、せっかちな人が向いていると思います。納期の管理や、たくさんのライターさんとのやりとりがある仕事なので、気になったことをすぐ確認したくなるような、先回りして動けるタイプの人が活躍できると思っています。



また、自分の受け持った仕事を最後までしっかり完結できる力も必要です。ライターさんから納品された記事の編集から掲載までを1人でやることも多いので、自分の担当をきっちりやり切る責任感のある人に来てほしいですね。ライターさんと一緒に成長しながら、仕事を進めていく感覚を楽しめる人には、とてもやりがいのある仕事だと思います。